2010年11月14日日曜日

6665 エルピーダメモリ


現在値 891円

指標
・PBR 0.69倍
・PER 58.65 (精密機器23.20)
・予想 4.52倍


by 株価チャート「ストチャ」



世界を圧巻する韓国企業。日本の電機業界は大きな差をつけられた。しかし、その中でも巻き返しを図る企業が日本にある。

日本唯一の専業DRAMメーカー、「エルピーダメモリ」だ。

DRAMというコンピュータのメモリメーカーを製造している会社。世界シェアは3割だ。日本はかつて圧倒的なシェアを占めていたが、今では低コスト化に成功した韓国にそのシェアを占められている。エルピーダメモリはそのシェアを取り戻そうと台湾企業と提携。コストの効率化を進め、1位韓国サムスン電子、2位ハイニックスを猛追する。

DRAMとはコンピュータに欠かせないメモリ。PC需要が拡大し、市場は徐々に大きくなっていったが、最近は供給過剰によって価格が下落している。そこでエルピーダは11月上旬、エルピーダメモリは過剰なDRAMを生産調整、減産し、代わりにタブレット用のDRAM生産のための設備投資を行う。今期の業績は大幅な上昇は難しいが、その後が勝負だ。

現在開発を進めている30nmプロセス台の2Gビット DDR3 SDRAMについては2010年12月よりサンプル出荷を開始し、早ければ同時期に、遅くとも2011年第1四半期中には量産を計画しているとした。

「タブレットPCはタッチパネルが不足して生産制限が成されているが、部材が揃えば一気に拡大し、2013年ころにはスマートフォンの半分くらいのDRAMを消費する」とエルピーダ坂本社長は言う。
消費者のマインドはノートPCからスマートフォンやタブレットPCへとシフトしているとの見方を示す。また、中国などではタブレットPCを教科書として使う(他のアプリケーションは一切入れない)ことを国に対して働きかけようとしているとのことで、年間2000万人が就学することを考えれば、自動的にそれだけの需要が生まれることとなるという。

ここが低コストによって市場シェアを拡大した日本企業の腕のみせどころだ。技術力を上げ、DRAMを高性能・微細化することによって生産コストを下げ、製品の品質を高めるのである。

海外売上比率は82%。日本企業ではもう殆どない。経済成長の余地が比較的小さい日本だけでなく、世界で勝負をするのがエルピーダ。今回円高の影響を受け、第二Qの業績は前期比で落ちたが、まさに今為替の転換期が訪れている。

株価も割安。これからが勝負だ。


チャート分析
・貸借倍率下落傾向
→倍率は未だ高水準だが、需給は徐々に良い方向へ。

・PBR1倍以下。
・予想PERも1桁。
→エルピーダメモリはまだまだ割安水準。


参考文献
「DRAMや液晶パネルでなぜ日本は韓国メーカーに抜かれたのか?」http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/38c54bc2ec6b641c56cc6703f64eab5f

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